書にいたる病

活字中毒者の読書記録

2021-06-19から1日間の記事一覧

『乱鴉の島』有栖川有栖 | 【感想・ネタバレなし】王道の孤島ミステリ。精緻なロジカルと当時の最先端技術に寄せる著者の倫理的態度が融和する傑作

今回ご紹介するのは、有栖川有栖『乱鴉の島』です。 所謂「作家アリスシリーズ」 の長編にあたり、孤島もののミステリに位置づけられます。 年代が2000年代初頭なので、携帯電話が一般的に普及しはじめたけれど、スマホはもう少し先、パソコンでインターネッ…