書にいたる病

ものがたり大好き主婦の読書記録

サスペンス

『インドラネット』桐野夏生 | 【感想・ネタバレなし】卑小さを突き詰めた人間の切なさと東南アジアの深い闇が融合する現代の黙示録

今日読んだのは、桐野夏生『インドラネット』です。 政情不安が日常に根付くカンボジアを舞台に、コンプレックスの塊のような卑小な男が、人生のたった一つの光を切ないほど追い求めた成れの果てを見せられました。 異国情緒豊かな描写、濃ゆい登場人物、振…

『おれたちの歌をうたえ』呉勝浩 | 【感想・ネタバレなし】あの日確かに繋がった歌声をおれたちは今に運べるか、昭和と令和を行き来する骨太の大河ミステリー

今回ご紹介するのは、呉勝浩『おれたちの歌をうたえ』です。 昭和51年と令和元年を行き来する骨太のミステリーというかピカレスク。 無邪気であれた幼い日々と残忍な今の容赦のない対比やめまぐるしい展開、暴力描写、圧倒的な物量に押しつぶされそうになり…

『透明な夜の香り』千早茜 | 【感想・ネタバレなし】渡辺淳一文学賞受賞、古い洋館に棲む調香師が暴くヒトのどうしようもない欲望と秘密

今回ご紹介するのは、 千早茜『透明な夜の香り』です。 生々しく官能的かつ荒々しい著者の文章にすっかり魅了されてしまい最近乱読しています。 食の描写が特に素晴らしい著者ですが、第6回渡辺淳一文学賞受賞作の本書は官能的で荒々しい「香り」についての…

『グラスバードは還らない』市川憂人 | 【感想・ネタバレなし】マリア&漣シリーズ3弾!爆破テロによりタワーに取り残されるマリア!透明な迷宮に閉じ込められた4人の男女を襲う惨劇と哀しき硝子鳥の秘密

今回ご紹介するのは、市川憂人『グラスバードは還らない』です。 シリーズ第4作『ボーンヤードは語らない』が2021年6月に発売されるのに合わせ、精緻に編み込まれた本格ミステリである本シリーズの魅力をご紹介したいと思います。 第1作目の感想はこちら↓ ru…

『私の夫は冷凍庫に眠っている』八月美咲 | 【感想・ネタバレなし】殺したはずの夫が帰ってきた、緊迫感に耐え切れないサスペンス

今回ご紹介するのは、 八月美咲『私の夫は冷凍庫に眠っている (小学館文庫 や 28-1)』です。 人気小説サイト「エブリスタ」発のラブ・サスペンス。 ドラマ化、漫画家して注目を集めました。 www.tv-tokyo.co.jp 殺した夫を冷凍庫に隠したはずなのに、その夫…

『ルビンの壺が割れた』宿野かほる | 【感想・ネタバレなし】何気ないフェイスブックでの会話が衝撃のラストをもたらす

宿野かほる 『ルビンの壺が割れた』のあらすじと読書感想を紹介します。

『ブラック・ベルベット』神原恵弥シリーズ第3作目 恩田陸 | 【感想・ネタバレなし】増殖する謎と巧みな伏線回収が魅せる巧みなストーリー

恩田陸『ブラック・ベルベット』神原恵弥シリーズ第3作目のあらすじと読書感想を紹介します。

『クレオパトラの夢』神原恵弥シリーズ第2作目 恩田陸 | 【感想・ネタバレなし】北の大地で繰り広げられる人間劇と秘められた禁忌とは

恩田陸『クレオパトラの夢』神原恵弥シリーズ第2作目のあらすじと読書感想を紹介します。

『MAZE』神原恵弥シリーズ第1作目 恩田陸 | 【感想・ネタバレなし】迷路に迷い込むように不可思議な土地に惑わされる

恩田陸『MAZE』神原恵弥シリーズ第1作目のあらすじと読書感想を紹介します。