書にいたる病

活字中毒者の読書記録

多和田葉子

『星に仄めかされて』多和田葉子 | 【感想・ネタバレなし】言語で繋がった人々は対話の果てに何を見るのか

今日読んだのは、多和田葉子『星に仄めかされて』です。 先日書評を書いた『地球にちりばめられて』の続編にあたります。 失われた母国の言語を話す人を探す女性・Hirukoを中心に、言語の無限の可能性によって繋がった仲間たちを描いた『地球にちりばめられ…

『地球にちりばめられて』多和田葉子 | 【感想・ネタバレなし】言語の可能性が仲間を繋ぐ、国からの解放を朗らかに謳いあげる冒険譚

今日読んだのは、多和田葉子『地球にちりばめられて』です。 この著者は海外で高い評価を得ている、と聞いていたので、小心者の読者としては、気にはなるものの、なんか難しそう、と少々敬遠していました。 が!、最近、芥川賞の過去受賞作を順々に読み進め…