書にいたる病

ものがたり大好き主婦の読書記録

『考えるミスター・ヒポポタムス』谷川俊太郎 広瀬弦 | 【感想】カバだって色々考える、愛おしい可笑しさ

大人向きの絵本

古本市でジャケ買いした掘り出し物の絵本を紹介します。

名前の通り、表紙のカバくんが色々考えるお話ですが、内容としてまあ、大人向きの絵本かと思います。

カバなりに真面目に考えているのですが、やっぱりカバなので、どこかずれていている滑稽さや妙味が魅力的です。

 

以下気になった章をご紹介

カバくんの嫌なこと

例えば

変な宗教団体のおばさんが来た

信仰すれば来世はフラミンゴに生まれ変われると言う

ぼくはフラミンゴになんかなりたくない 

 この時のカバくんの絵は、大勢のフラミンゴの中でムスっと仁王立ちしています。

カバくんはカバである自分に大変満足しているらしいのです。

私たちから見ると、控えめにみてもブサイクでおデブちゃんでちょっとアホなのですが、カバくんは、そこも含めて自分全体を気に入っているのですね。

ここで、「来世はフラミンゴになれる」というのは、なんなのでしょうね。

人間で言うと「来世はモデルになれる」とか?

モデルにはなりたくないが、フラミンゴには正直なりたい人間です。

 

カバくんの一日 なにも考えないことを考える

今日はいい天気だったから、ずっと川で浮かんでいた

ぼくは一生なんにも考えずに生きていけるのではないかと考えた。 

 考えてるや~ん、と思わずツッコんでしまいました。

でもい~な~、なんかカバっぽくて。本当のカバは獰猛らしいですが。

絵の中のカバくんも、お尻がどっしりしていて、顔は真面目くさっていても、どうも鈍くさそうです。

でもそれが、のんびりしていて、何とも言えない可笑しみを与えてくれます。

 

カバくんの失恋

特に、最後

今日、ぼくは失恋した。 

の絵のカバくんの可愛さときたら…。

画面のこちらに背を向けて力なくうなだれて座っている姿が描かれているのですが、

その地面にむっちりついたお尻といい、かすかに見えるうなだれた横顔といい…。

恋人に振られた理由もおそらく「カバらしくない」からで、

いや、カバらしいよ? カバそのものだよ? というかカバらしいってなによ?

とツッコみ満載です。あ~、癒される。

定期的に、読み返して癒されています。